新規顧客開拓マスターの須山です。
本日は楠山氏よりお届けします。
from:楠山
「新規で起業で絶対に…やってはいけないこと」
新規で起業した際に、
多くの起業家は8割の時間を販売に割こうとはしません。
逆に、新規起業のためのオフィスの設立や
ロゴのデザイン、名刺の印刷、書類の申請、契約書の作成、
そして商品の改良などに新規起業の貴重な
ほとんどの時間、関心、エネルギー、資金を費やしてしまいます。
自分では新規起業前にあらゆる準備を整えるという
論理にかなった順序で行動していると思い込んでいますが、
実は二次的、三次的な事柄に貴重な新規起業の
リソース、資源を浪費してしまっています。
ちゃんとした公礼のように見せかけるための活動
(法務、経理、事業運営、イメージ構築など)は、
新規の起業時では三次的な要素にすぎません。
したがって、
新規の起業時ではほとんど注意を払う必要はありません。
商品に磨きをかけたり、カスタマーサービスの
基準を確立することは確かに大事です。
しかし新規で起業したばかりの会社のほとんどでは、
効果的な販売プログラムをテストし、
実施するまでそれらは二次的な要素と考えるべきである。
レストランを新規で起業するのであれば、
開店当初からきちんとした商品を提供しなくてはなりません。
人の命にかかわるような
車の製造などで新規起業する場合も同様です。
だが、ほとんどの新規の起業では、
開業当初はそこそこのレベルの商品と
カスタマーサービスが提供できれば十分だと思います。
それらに磨きをかけるのは、新規起業時ではなく
顧客からのフィードバックが入り始めてからで構いません。
なぜなら、どのように改良するかは顧客に訊かないとわからないからです。
新規で起業を考えている人の多くは、
販売活動に注力すべきだとアドバイスすると
皆さん嫌な顔をします。
彼らは自分の商品に誇りを持っていて、
新規の企業でも市場に出しさえすれば
勝手にどんどん売れると信じ込んでいます。
販売は新規起業時でも社長がやるほどの価値がある活動ではなく、
いずれ営業マンに任せればいいと考えています。
この新規起業時の考え方には2つの問題があります。
①傲慢です。
自分の商品アイデアが優れているとなぜ断定できるのでしょうか?
自分がいいと思うから? 事業の良し悪しは、ビジネスオーナーの
判断基準で決まるものでも決めていいものでもありません。
事業とは顧客に価値を提供するものであり、
その価値を判断できるのは顧客のみです。
新規の起業時にそんなに傲慢で
成功できると思いますか?
②愚かである。
新規の起業のときでも
顧客は、いい商品だと思えば購入し、
友人知人に勧め、何度も買ってくれるでしょう。
逆に、悪い商品(価値がない、または高すぎるなど)だと思えば
買わないか、購人後に返品します。友人知人に勧めることもありません。
新規の起業の場合でも
賢いビジネスオーナーなら、自分のアイデアの良し悪しは
実際に販売を試みるまで判断できないことを知っています。
だからこそ、
商品を完璧にしようとして多くの時間と費用を費やす前に、
新規起業では、なるべく早く販売を開始できるよう努力します。
商品を完璧にすることは非常に重要な目標ですが、
新規の起業時における優先事項にすべきではありません。
なぜなら、顧客からのフィードバックがあるまでは、
何をもって「完璧」とするのか知りようがないからです。
新規の起業では市場に出す前に商品を完璧に仕上げるために
費やした費用と時間は無駄になる場合が多いのです。
顧客のニーズを考慮したつもりで加えた改良が、
顧客にとっては不必要もしくは望ましくない場合さえあります。
例えば、
値上げや不必要なサービス、複雑でわかりずらくなったりと
顧客からのフィードバックなしで改良したつもりになると
ロクな事はありません。